リノベーションとは
マンションリノベーション
リノベーションとは何か、本当のところが、まだ一般にはよく伝わっていない印象もあります。
たんに内装を一新したり、間取りを少し変えたり、システムキッチンを取り替えたりする程度だと思われている感じがあるのです。
そんなところにとどまらず、限りなく建て替えに近づき、趣味や個性を大胆に反映できるのがリノベーションの凄さなのです。
リビング・ダイニングをとことん広い大空間に
マンションだからできるスケルトンリノベ
ほとんどのマンションは、建物を鉄筋コンクリートの太い柱と梁で支える「ラーメン構造」と呼ばれる建て方です。建物を支えているのは柱と梁ですから、間仕切りの壁は全部を取り払ってしまっても大丈夫なことをご存知ですか?
これはリノベーションにとって大きな利点です。極端な話をすれば、(構造上ではなく、生活上、規約上の理由から)廊下に面した壁とバルコニーに面した壁、それから隣の住戸との境になる壁だけ残しておけばOKなので、後は壁を取り(寝室や室・トイレくらいは、やはり間仕切りしましょう)あとは視線を遮るものがないオープンな空間にしてみます。
家具を置かず収納スペースは造り付けにして色数を抑えればミニマルな感覚のモダンな住まいに。
打ちっ放しのコンクリートをそのまま見せ、むき出しの天井で高さを生かせば、若い人が憧れるニューヨークのロフト風にも。
こんなに広々とした空間がつくれると、大画面テレビを置けば迫力あるホームシアターに。
気の置けない仲間が集うホームパーティーを開くにも恰好の場所に。
ちょっとしたお稽古ごとなら、自宅を教室にすることできそうです。
お風呂の位置だって自由に変えられる
部屋の真ん中にバスタブを置いて気分はラスベガス!?
誰もが知っているカジノ都市ラスベガスには、すごいホテルがあふれています。
たとえばスイートルームのど真ん中に、バスタブがでーんと置いてあったりします。
アメリカンでちょっと俗悪な感じもありますが、温泉宿の個室に露天風呂を付けたりする日本人には、わからない感覚ではありません。
いや、できることなら真似してみたいと思う人も意外に多いかもしれません。
「まさかマンションのリノベーションで、それをやる?水回りの移動は難しいから無理でしょう?」
ごもっともなご指摘です。
でも実は、可能なのです!(といっても、決して勧めているわけではありません。入らないとき邪魔ですからね)
もちろん、いくつか条件があります。移動させたバスタブからパイプスペース(PS)まで排水管を引っぱれること。
水やお湯を排水するための管に傾斜(水勾配)をつけられること。引っぱった給排水管を床下に通せることなどです。
中古マンションでもかなり古いと、バリアフリー仕様ではなく、床の段差が大きい物件があります。
高い部分に合わせて周りの床をかさ上げして平らにしてみましょう。すると、その分、床下にふところ(空き)がつくれます。
このふところに排水管を通せば、問題解決です。
床に段差がないバリアフリー物件なら、逆にバスタブ(バスルーム)を一段高い床にすれば、よいわけです。
さあ、これで夢の(?)「部屋の真ん中にバスタブ」が実現です。
キッチンを暮らしの真ん中に!
プロ仕様のハードなキッチンもオリジナルで叶える!
「使いやすいキッチン」は、リノベーションのこだわり部位の上位に入る項目。
でも、新しいシステムキッチンを入れたり、レイアウトを変えたりするだけでは、物足りなくありませんか。
せっかくのリノベーションなのですから、もう一歩も二歩も進めて、思いっきり個性的で、自分らしいキッチンを実現してみましょう。
たとえば、ハードに使えるプロ仕様の厨房にしたい――リノベーションでは、そんな希望も叶えられるのです。
どうしてもキズや汚れがつきやすいのがキッチン。システムキッチンの素材は進化していますが、それでもきれいに保つにはこまめな手入れが要ります。
それなら、いっそ のこと調理台をコンクリートやレンガでつくったり、台所の床を石貼りにしたりするのはいかがでしょう。
ブラシやモップでざざっと洗えるヘビーデューティーな感じが、プロっぽくていいではありませんか。使いこむと味わいが増しそうです。
せっかくですから、冷蔵庫やオーブンも業務用にしてみると本物感が倍増します。
火力の強い業務用コンロを使ったら、中華料理なども専門店級の仕上がりになるかも。
誰とも被らないオリジナルのキッチンは家の中心となり、お友達との話題の中心になること間違なしです!
最後に・・
マンションリノベーションは購入前に、施工前に、施工会社と一緒に現地を見てもらい構造上・設計上は可能であっても、管理組合の規約上、許可されない工事があるので希望する工事内容と管理規約を詳細に見てもらいましょう。