リフォームマニュアル
リフォームの疑問にお答えします!<マンション編>
専有部分と共有部分って?壁は取れる?水回りは移動できる?
「わが家もそろそろリフォームを」と思っても、いざ動くとなると
わからないことがたくさんあることにハッとします。
最近多く寄せられる疑問のなかから、ピックアップしてご紹介します。
Q.マンションの専有部分と共用部分、
リフォームしてよいのは具体的にどこまで?
A.分譲マンションは、各住戸の所有者専用の部分(=専有部分)と、各住戸の所有者全員が共同で所有する部分(=共有部分)で構成されています。
■専有部分とは
構造体に囲まれた居住空間
■共有部分とは
敷地、建物(構造体・専有部分以外の空間、給排水・電気などの設備)エントランス、廊下、エレベーター、バルコニー、外窓や玄関ドアなど
わかりやすくいうと、玄関ドアを開けて入った家の中が「専有部分」です。 自分でリフォームできるのはこの「専有部分」のみ。
構造体であるコンクリートに囲まれた内側の空間が自分の持ち物で、それ以外はみんなの持ち物ということになります。
基本的に、構造体であるコンクリートに触らなければ、その内側に関しては持ち主が自由に手を加えてよいというのがマンションリフォームの特長です。
ただ、マンションごとに区分や規約が異なりますので、必ず管理組合や管理会社にご確認ください。
Q.マンションって壁を取っても壊れませんか?
A.マンションのような大規模な建物は、コンクリート・鉄筋・鉄骨を組み合わせて丈夫な構造体を作ります。
屋根・外壁・床・基礎といった建物の輪郭を構造体で形成し、建物の中の細かな部分は軽量鉄骨や木材を使って作っています。
これらの軽量鉄骨や木材でできている壁は、構造を担っていないので取り払っても構造に影響を与えません。
ただ、中には取ることのできない壁(=構造壁)もありますので確認が必要です。
最近よく聞くスケルトンリフォームというのは、構造上問題のない間仕切りや吊り天井をはじめ室内の設備類をすべて解体撤去して、からっぽの状態にしてから室内を作っていく手法のことをいいます。
Q.キッチンやお風呂やトイレ、水回りも移動できますか?
A.可能ですが制約があります。
マンションはパイプスペースの中に水道・電気・ガス・灯油などの配管や配線を通して、これらのライフラインを上下階に行き来させています。
パイプシャフトに繋げることができれば水回りの移動は可能ですが、パイプシャフトとの距離が遠くなればなるほど、排水管の勾配が緩くなり、経路が複雑になればなるほど詰まりや水漏れの原因になるので、水回りはできるだけパイプシャフトの近くに計画した方が安全です。
希望するレイアウトが現実的かどうか、専門家と相談して進めてください。