リフォームマニュアル
リフォームマニュアル ①
まず最初に
〜予算・不具合・希望をまとめましょう〜
リフォームをしようという決断には、必ずきっかけがあるはずです。家族みんなが快適に暮らすために、なぜリフォームするのかを話し合うことからはじめましょう。
-STEP 1- 耐用年数や傷み具合をチェック
普通に暮らしていても住まいのあちこちは傷んでくるもの。「そろそろ修繕・補修が必要?」と思われる箇所をチェックしましょう。
まず水回り。キッチンはコンロ(IHクッキングヒーター)や換気扇、収納などの見直しやシステムキッチンそのものの交換など、15〜20年経っていたらそろそろリフォーム時期です。風呂場には、柱の傷みや腐食がありませんか? ユニットバスの交換は20〜30年が目安です。
浴室が在来工法の場合は、基礎部分の補修や補強、タイルの張替えや浴槽の交換を考えたほうがよいかもしれません。給排水管については、サビなどで劣化した部分の交換が必要になります。20年ほど経過していたら交換を検討しましょう。
居室の壁や天井に関しては、使用頻度や家族構成によって違いはありますが、塗装の塗り替えや壁紙の張替えは、5〜15年周期が目安になります。傷み具合によっては、さらに下地や構造、断熱材といった補強が必要になる場合もあります。
最後に外周りにも目を向けましょう。外壁がタイル張りの場合は10〜15年を目安に目地の補強やタイルの補修といったメンテナンスを。吹き付け塗装外壁の場合は、10〜15年ごとに下地の補修や塗装をし直し、15〜25年経過したら外壁そのものの張替えを検討しましょう。また、金属製屋根はおよそ20年をめどに下地材の補修や断熱材の交換など、全体の葺き替 え時期です。
以上の点から思い当たる箇所があれば、そろそろリフォーム時期です。一戸建ての場合は建築図面図、マンションなら間取図を用意し、延床面積や築年月、過去の補修やリフォーム歴などを参考にしながら検討してください。
-STEP 2- 不具合・不満をチェック
「こうだったらいいな」を実現させるのもリフォームです。家族構成や生活形態などが変化し、入居したときとは状況も違っているはずです。無駄なスペースを有効に活用したり、日ごろ感じている不便を解消したりするために、今の住まいの不具合や不満を具体的 にあげていきましょう。
たとえばキッチンなら、狭い、使い勝手が悪い、収納が少ない、浴室やトイレなら狭い、寒い、暗いなど。居室や間取りに関しては、バリアフリーの検討や、使っていない部屋の有効活用など間取りの変更、外周りでは壁面や門扉の汚れ・破損などがあげられます。不具合や不満がわかれば、「だから、こうしたい」という希望が明確になるはずです。
これらの改善希望点と、前にチェックした修理や修繕が必要な箇所を合わせ、キッチンや浴室・トイレ、居室、間取り、外周りと項目別にまとめておくと、業者に依頼する際に話がスムーズに進みます。
-STEP 3- 予算を踏まえて優先順位を
「せっかくリフォームするのだから」とあれもこれもと欲張りすぎると、予算も時間もオーバーしてしまいます。耐用年数の関係でどうしても後回しにはできない補修や修繕を最優先にすると、諦めなければならない箇所が出てくるかもしれません。また、一気にまとめて行ったほうがいいリフォームもあります。
「リフォームしなければならない箇所」「リフォームしたい箇所」を家族全員で話し合い、優先順位をつけた上でプロの判断を仰ぎましょう。また、リフォーム資金としてどれくらい用意できるのか、どのように支払うのかを、事前に把握しておくのも大切です。