家に合うインテリアのこと
自分の心地よい空間を!インテリアコーディネート術
『インテリアコーディネート』と聞いて、なんだか難しそう、センスが無いから・・・と思うアナタ。
専門的な知識や特別なセンスが必要と思われがちですが、なにより大事なのは『自分の感覚』です。理論ではなく、自分の”好き“を見つけてインテリアを選んでいきましょう。
Step1 テーマを決めましょう
インテリアコーディネートを考えるとき、まず、第一に『テーマ』を決めます。
『テーマ』を決める時に役立つのが『インテリアテイスト』です。インテリアテイストは『伝統的』と『現代的』の2つに大分されます。
『伝統的』とは、世界各国それぞれの地域の気候風土や文化から発生し、様式化されたスタイル。たとえば、クラシック=古典的、エレガンス=優雅など、格式を重んじ、宗教的・精神的な要素が含まれているものが多いのが特長です。
『現代的』とは、近代工業の発達を背景に芸術性・機能性・生産性を重視したデザインへと移行する中で生まれたスタイルです。モダン=現代的、カジュアル=格式張らず気軽にくつろいでいる印象で、枠に捕われない自由な発想を持ち、より一般の生活に近いものになってくるのも特長です。そして、ここ数年の流行ともいえる、「ナチュラル」や「カフェ」「ヴィンテージ」などはライフスタイルや、再解釈から生まれた『現代的』に分類されます。
伝統的(トラディッショナル)
現代的(コンテンポラリー)
Step2『セレクト』をしていきましょう
テーマを決めたら、次は『セレクト』していきます。
セレクトするときのポイントとなるのが『形・素材・色』の三要素です。
自分の目指すインテリアのテーマ=インテリアテイストが持つ三要素に沿ってセレクトしていくと、自然と統一感が生まれ、完成度の高いインテリアコーディネートになります。
例として、ソファー・キャビネット・スタンドライトの3点の色をテイストごとにセレクトしてみます。色は小物などで簡単に取り入れることが出来るのでオススメです。
Step3 自分の住まいをイメージしましょう
■床材の色の重要性
まず、『ベースカラー』は全体の基調となる色、つまり床・壁・天井などの内装材を指します。面積比でいうと全体の70%に相当しています。現代の日本の住宅建築では、壁・天井はクロス貼、床はフローリング張が主流です。壁・天井は白を基調に明るくするケースが多いので、ともなると室内の印象を大きく左右するのが床のフローリングの色です。
代表的な5色を並べてみましたが、それぞれが明るさや重さ、雰囲気といったイメージを持っています。また変えるのには工事が必要なので合った色を選択することが重要です。
濃い茶色は暗くなると心配する声を聞きますが、家具やカーペットを敷くと床が見える面積も少ないことも考えて選びましょう。
左側の明るめの2色、特に左端の白色はカーテンや家具に強い色持ってくると、それだけが浮いてしまう危険性がありますので注意が必要です。大切なのは全体のバランスです。濃い色の床は白いほこりが目立ち、白系の床は髪の毛など黒いゴミが目立ちます。ゴミの目立たなさでいえば中央のような中間色がお薦めですが、ゴミの目立たなさで床の色を選ぶのも変なお話ですよね。
メインカラーとアクセントカラー
図Aは、カラーコーディネートで使用される『PCCSトーンマップ』というものです。色とりどりできれいですよね。(トーンというのは、カラーコーディネートの用語で『明度』と『彩度』をあわせたものを指します。)それぞれの輪は同じ色で構成されているのですが、明度と彩度が異なるだけでこんなにも印象が変わるということが分かります。
また、先程テイスト別でご紹介した色が、1つの輪の中に集まっていることにも注目してください。ベースカラーが決まったところで、『メインカラー』と『アクセントカラー』について理解しましょう。これらはインテリアコーディネートにおいて大きな役割を担っています。メインカラーはお部屋のテーマカラーとして使う色で、ソファーやカーテンなどに使い、全体の25%程度、アクセントカラーはお部屋のポイントや全体を引き締める役割の色で、クッションや小物などに使い、全体の5%が目安とされています。
メインカラーとアクセントカラーの組み合わせは、同系色・類似色・反対色・同一のトーンなどがあります。ここでは、黄色を例にあげてみます。
もうワンポイント 『季節感』を取り入れましょう
自宅のインテリアを楽しむためにさらにワンポイント。それは『季節感』です。
季節に合ったインテリアは目にも楽しく、室内を過ごしやすく快適に感じさせてくれます。同じレッド系でも季節によって色合いが変わります。春は明るく柔らかい色合い、夏はビビットで元気な色合い、秋は渋めで落ち着きのある色合い、冬は濃く深い色合い、と変化しています。どれもがその季節に、見て心地よく感じる色合いとなっています。
暑い夏に秋や冬のイメージカラーを見ると重く暑苦しいと感じ、反対に寒い冬に春や夏のイメージカラーを見ると軽く寒々しいと感じます。色には重さや温度を感じさせる力もありますので上手に活用しましょう。
季節のイメージカラーを探すとき、ヒントとなるのは身の回りの風景です。四季の美しい日本ですから、その季節に自然界にある色を取り入れたり、その季節ならではの食べ物やイベントにも印象強い色があると思います。季節を連想させる色を探して、インテリアに取り入れてみましょう。