暮らしのアイデア
シニアライフの住まい提案
住まいの性能を確保して趣味や夢を映す空間に。
バリアフリー気にせず夢あるリフォームを
トイレや浴室・浴槽を広くする、廊下や室内扉の幅にゆとりを持たせる……とくにバリアフリーを意識しなくても、空間を広く使えるようにするリフォームなら、自然とシニアに優しい住まいになるはずです。
バリアフリーは大切ですが、これを中心にすると何だかあまり夢のふくらまないリフォームになりがちです。夫婦ともに元気で、からだに大きな故障がないうちは、もっと自分の趣味を反映した楽しいリフォームに挑戦してはいかがですか。
維持管理しやすく、資産価値を保つ家
シニアのリフォームでは、一緒に暮らす安心感や経済的なメリットを重視して子供と同居する人もいれば、利便性を優先して都心部のマンションへ住み替える人もいます。
いずれにしても、無視できないのは、住まいの維持管理のしやすさ。
戸建てでは、外壁や屋根の素材を耐久性の高いものにしたり、ロードヒーティングや融雪槽を採用して除雪の負担を減らしたりといった、外回りのリフォームがあります。また、便利さと安全を考慮して、火を使わないオール電化など、キッチンや暖房の設備一新も外せません。場合によっては、暖房効率などを考えて、使わなくなった部屋を工事で取り去る「減築」をしたり、そこまでいかなくとも暖気が逃げないように2階を塞いだりなどの処置を検討することも必要です。
維持管理のしやすさではマンションの方に軍配が上がりそうですが、維持管理費や修繕積立金といった出費があり、戸建てのように個人の都合で自由に修繕というわけにはいきません。総合的に判断して決めるべきでしょう
断熱・気密、耐震性… 住性能を維持しよう
リフォームの際に気にしたいのが、現在の住まいの性能です。
シニア世帯であれば、築年数も相当経過した物件にお住まいかもしれません。とくに戸建ての場合、断熱性・気密性が低下していないでしょうか。基礎をはじめ住まいの構造の強度が低下していないでしょうか。リフォームの機運が高まった時は、住まいの健康診断をするチャンス。
間取りや設備機器も大切ですが、断熱・気密・耐震といった性能がしっかりしてこそ、心地よく、安心して暮らせます。リフォームと同時に住性能も高めておきましょう。
シニア世帯のリフォームは、マイホームの資産価値をできるだけ維持するうえでもおすすめです。相続や売却の際に有利になります。
二世帯同居、成功のカギは、交流と独立
二世帯同居のリフォームを満足のいくものにするには、子世帯の交流とそれぞれの世帯の独立性、どちらも大切にすることです。 家族が集って食事ができるダイニング、一緒に過ごせるリビング、みんなで料理ができるキッチンなど、世帯の交流は「場づくり」にかかっています。
スペースに制約があるのなら、メリハリをつけて、最も大切にしたい場所をうんと広くしてみましょう。世帯の独立性に関わるのは、空間や設備をどれくらいそれぞれの世帯の専用にするかです。これが満足度を左右します。同居のタイプ( 完全同居・部分共有・完全分離)によって異なりますが、親世帯・子世帯のライフスタイルや生活リズムの違いを踏まえて、慎重に検討しましょう。