2世帯フルリフォーム戸建て

木造3階建ての家を、高齢者も安心の3世帯住宅へ｜札幌｜戸建て｜3世帯｜リフォーム｜住友不動産㈱新築そっくりさん事業本部北海道エリア

住友不動産新築そっくりさん北海道エリア

　50代くらいまでには老後を見すえて、石狩市の一軒家からの住み替えを考えたいと思っていたご夫妻。ほぼ同じタイミングで札幌市東区に住んでいた叔母さまが大病を患い、姉であるお母さまが様子を見に北区から通うようになりました。おふたりとも70代でひとり暮らしだったことから、今後も心配です。そこでＮさんは、立地のいい叔母さまの家をリノベーションして、みんなで暮らす方法もあると相談。おふたりも賛成してくださったといいます。
　Ｎさんとお母さまの家、２軒の売却をはじめ、建物登記や権利関係などさまざまな手続きが予想された今回のリノベーション。施工実績の高さは言うに及ばず、法的な手続きを含めてトータルに相談できることも、住友不動産の新築そっくりさんに依頼を決めた理由の一つでした。

暖かな住宅づくりでは窓も大事なポイント。高性能な複層ガラスと熱伝導率の低い樹脂サッシで、冷気の侵入を防いでいます

『リフォーム前よりも住宅性能が向上し、健康・快適な暮らし』
　叔母さまの家は築34年の木造３階建て住宅。Ｎさんの依頼を受けた住友不動産の新築そっくりさんでは、まず建物診断を実施。耐震性・断熱性を向上させる補強計画を立てました。

【ポイント①】
充実した調査体制で高い安心感
　新築そっくりさんでは、床下・屋根・外部・傾き・間取りなどを念入りに調査。その建物に必要な施工を検討し、補強の計画を立てています。同様に工事後には構造や断熱・気密など見えない部分も綿密に検査し、高品質の住宅であることを確認して引き渡しています。

柱や梁、構造用合板は耐震金物を取り付けて、しっかり補強。新築そっくりさんでは、強度の高い素材の補強金物を使っています

柱の入れ替えや構造用合板の施工などで構造を補強したN邸。２種類の外壁材で表情豊かな外観も素敵です

Before

【ポイント②】
「先進的窓リノベ」の補助金も活用
　Ｎ邸では柱・梁の入れ替えによる構造補強とあわせて、断熱面では床・壁・天井に高性能グラスウールを施工。「先進的窓リノベ」の補助金も活用し、窓はすべて高性能な複層ガラスに変えています。夏涼しく・冬暖かい住まいへと生まれ変わったＮ邸。やがて来る冬に、その快適さを実感されることでしょう

３連の窓も優雅さを添える３階リビング

コンパクトな中にすべての希望を織り込むプランニング
　Ｎさんご夫妻の希望は、１階にお母さまと叔母さまの居住スペース、２階に共用のＬＤＫ＋水回り、３階にご自分たちの居住スペースを振り分け、１階と３階にはそれぞれサブリビングを設けるというものでした。プランニングではこれに沿って間取りを検討。３階建てながら各フロアは42～45㎡ほどとコンパクトで、１階は玄関と階段、２階と３階は階段部分を差し引いた残りのスペースで、すべての機能とご希望を満たす必要がありました。スペースをやりくりした提案の結果は上々。ご夫妻から「このコンパクトな家で、よく全部の希望を叶えてくれました」と喜ばれたそうです。

【ポイント③】
テイストの異なる3つのリビング
　ご夫妻は各階のリビングのテイストを変えたいと、それぞれにテーマを設定しました。１階は高齢者が落ち着ける空間、２階はモダンなスタイル、３階はホテルライクなイメージです。ご夫妻が過ごす３階は内装も家具もトータルで、サロンを思わせる出来栄えとなりました。

大理石調の床はマットタイプに。落ち着いたブルーグリーンの壁クロスとのマッチングも素敵です

【ポイント④】
色や質感にこだわったインテリア
３階は大理石調、２階はコンクリートグレーとリビングの床材選びにもこだわりが見えます。内装や照明の打ち合わせにはインテリアコーディネーターも入り、置きたい家具の情報などを共有してプランを練りました。

【施主様の声】
『こだわりの内装が形になって満足』
　2階のコンクリートグレーの床と３階の大理石調の床は、これができないならリノベーションを止めようかと思うくらい取り入れたかったものなので、とても満足しています。大理石調の方は最初、鏡面仕上げを希望しましたが、担当の方のアドバイスで傷がついても目立ちにくいマットタイプに変更しました。カーテンなどインテリアコーディネーターの方の提案も的確で、全体に素敵にできたと思います。

３階寝室のクローゼットやファミリークローゼットを含めて、クローゼットはすべてティファニーブルーのクロスにしました

【ポイント⑤】
3軒分の荷物を考慮した収納計画
　3世帯それぞれで荷物を大幅に整理したとはいえ、一戸建て３軒が集合した状態のＮ邸。プランニングにあたって担当者がケアした一つが「収納」でした。３階に大きなファミリークローゼットを設け、お母さまや叔母さまの荷物も入れられるようにしたほか、階段ホールなどのちょっとしたスペースも活用して収納を設けています。

家具を最低限に絞っても、キッチンや洗面・浴室など多くのものが必要な２階共用スペース。家具などのサイズ感が上手な空間づかいのカギでした

Before

【ポイント⑥】
家具の配置まで綿密に計算
　各フロアがコンパクトなため、「なるべく家具は置かないようにしたい」というのがＮさんご夫妻の希望でした。プランニングでは、置きたい家具のサイズや配置をきめ細かくシミュレーション。あらかじめ想定しておいたことで、実効性の高いプランができました。

キッチンに立つのは基本的に奥さま一人。ゴミの種類別にボックスを多数用意するなど、使い勝手が細かく吟味されています

右手前のカウンターは奥さまのアイデアで、３人の女性陣のお化粧にも活用できるように照明を備えています

【ポイント⑦】
収納力や使い勝手を考えた設備・造作
　奥さまがひと目惚れしたというダークベージュのキッチンは、トクラスの「コラージア」。吊り棚も設置するなど収納力にはこだわりました。同様に収納充実の洗面があるユーティリティには、洗濯物を畳むなどのランドリー使いとあわせて、女性3人のお化粧コーナーとしても使えるカウンターを設けています。

お母さまの希望でキッチンを備えた１階のサブリビング。優しいピンク系のクロスが温かみを添えています

【ポイント⑧】
１階は防犯や歩行者の視線、音に配慮
　お母さまと叔母さま、それぞれの部屋とキッチン付きのサブリビングがある１階は、窓を通常より高めの位置にして大きさも少しだけコンパクトに。叔母さまの部屋では「窓を開けておきたい」という希望に沿って防犯性の高い滑り出し窓を採用したほか、部屋の真上が水回りのため排水管の周囲にグラスウールを施して音が響きにくくしています。

クローゼットや下足入れをL字にレイアウトした玄関。コート類やバッグ、靴が４人分収まるように収納量をたっぷり確保しました

窓から入る光で明るい階段スペース。食事や入浴時には２階に移動するため、手すりもしっかりとしたものを備えています

適度な距離感がありつつ、いっしょに暮らす安心感
　「年齢が近いからといって生活リズムが同じわけではないので、母からも希望が出ていましたが、１階にはそれぞれの個室をつくりました。引越してまだあまり時間は経っていませんが、いまのところは２階で食事をした後、母と叔母は１階のサブリビングか自室で過ごしています。わたしたち夫婦は３階よりも２階のリビングで過ごしている時間の方が長いですけれどね（笑）」とご主人。
　コンパクトながら３つのフロアを上手に使い分け、ほどよい距離感が保たれているＮ邸。ひとりの気ままさと家族がすぐそばにいる安心感、両方のよさが得られる “これからの暮らし”にフィットした住まいが完成しました。

人と人との接し方にバリエーションをつけることが多世帯住宅のポイントです
■二級建築士永野裕昌さん
　ひとりの時間、夫婦や姉妹で過ごす時間、みなさんで食卓を囲んだり談笑する時間。家族・肉親といっても、多世帯同居の家では人と人との接し方に複数のバリエーションが必要だと考えています。Nさまご夫妻もその点を最初から考慮され、３つのフロアの役割を明確にされていました。「３つのリビングのテイストを変えたい」というお考えも、場の変化を楽しめて素晴らしいと思いました。
　建物が立て込んでいる場所柄、通風や彩光などに工夫が必要な場面もありましたが、完成後には「コンパクトな中に、やりたいことが全部入れられてよかった」とおっしゃっていただき、うれしく思っています。