中古住宅+リノベーション/戸建て
好奇心旺盛な1歳児をどこにいても見守れる大きな吹き抜けの開放空間 <江別市・中古リノベ・戸建て>
アルティザン建築工房
現実的で、参考になることいっぱいのオープンハウス
お子さんを授かったことをきっかけに、新築に向けて動き出したHさんご夫妻。敷地の希望条件は、住んでいる場所の近辺で徒歩圏内にJR駅があり、スーパーなど買い物もしやすい場所で60坪以上、というものでした。しかし、なかなか条件に合う土地は見つからず、新築のプランと見積りだけが先行。そうするうちに、世界的なウッドショックで木材価格が高騰し、当初の見積りよりも200万、さらに300万円と上昇する事態に。金額がどんどん上がっていくなか、「新築以外の方法も探ろう」とネットで情報収集を始めました。
「アルティザンさんのことはユーチューブで見つけました。古い家が見違えるように変わり、断熱・気密のことにも触れていて、デザインも魅力的でした。それで、実際の家が見られる“アルティザンカフェ”と名づけられたオープンハウスの見学予約をしたんです」とご夫妻。住宅展示場のモデルハウスとは違い、実際に住むためにつくられた住宅には現実的なヒントがたくさんあり、その後も何度か“アルティザンカフェ”に出かけたといいます。
開放感を損なわずにやんわり仕切るルーバー効果
初めての“アルティザンカフェ”からまもなく、苦戦していた物件探しも決着を見ました。「あんなに見つからなくて困ってたのに、地元の不動産屋さんでココが見つかりました」と振り返るHさんご夫妻。アルティザン建築工房の武田さんにも見てもらい、基礎などの状態から「リノベーション可能」との連絡をもらいました。
いよいよ具体的に進み始めた新居計画。インテリアなどに関心のあったご主人は希望を書き出し、イメージに近い画像を添えて、武田さんに送信。一番に望んだのは「開放的な家」で、どこにいても一体感が感じられるオープンな空間でした。それに対して武田さんは、格子状に木を配したルーバーを提案。光や視線を通して空間の一体感を損ねることなく、一方で領域をゆるやかに仕切る役目も果たしてくれます。
玄関からリビングが丸見えにならないようにルーバーでやんわりと仕切り、吹き抜けをぐるりと囲む2階ホールと階段の手すりも同じ仕様のルーバーにしたH邸。重い印象にならないよう、ルーバーの塗装は通常2度塗りのところを1回にして、自然な感じに仕上げています。
来た人みんながうらやむファミリークローゼット兼ランドリールーム
キッチンはぐるっと回れるようにしたい。料理本や育児本が置ける棚を備えた家事コーナーが欲しい。子供を寝かせられる和室を、LDKのそばに。洗濯機は寝室や子供部屋、ファミリークローゼットのある2階に置き、洗う~干す~しまうを効率的にできるようにしたい。Hさんご夫妻からは、生活動線や使い勝手について具体的で理に適った希望が出されました。
左右どちらからでも出入りできるキッチンの背面・窓側にデスクを設け、上部には扉付きの本棚を造作。LDKのどこにいても目が届く和室には、大容量の収納も備えられました。そして、H邸を訪れた女性たちが口々に「うらやましい」というのが、ファミリークローゼット兼用のランドリールームです。洗濯機のほかに下洗い用のシンクを設置し、衣類を畳んだりアイロンがけができるカウンターを造作。洗濯物干しとしても使えるハンガーパイプもふんだんに備えています。
「小さい子供がいて洗濯物が多いので、とても便利です。洗濯物もよく乾くし、何より“洗濯”から“しまう”まで全部がこの部屋で完結できてラクですね」と奥さま。2階で洗濯中も吹き抜け越しにお子さんの様子がわかり、子育てには何よりの家の造りになっています。
白と木でシンプルな内外装
白のガルバリウム鋼板に、玄関ドアと2階の壁の木の質感が温かみを添えるH邸の外観。「色をつけると飽きがくるだろうから、白と木でシンプルなデザインがいいと思ったんです」とご主人。室内も白と木をベースにした内装で、外から中まで一貫したイメージで清々しく整えられています。
「物件探しでは苦労しましたが、アルティザンさんと出会ったあとは本当に順調でした。設備や内装材などいろいろ決めていくのは大変な半面、むしろ楽しかったですね」
好奇心が芽生え、行動範囲が広がりつつある息子さんをどこにいても見守れる、ご夫妻にとってかけがえのない我が家が完成しました。
Data
- 築年数:築44年
- 種別・構造:木造2階建て
- 床面積:1階77.35㎡+2階52.92㎡(減築12.69㎡)
- 工期:約5.5ヵ月
- リフォーム費用:約2,600万円
- プランドゥリフォーム vol.39号 掲載