リフォーム・リノベーション専門雑誌「プランドゥリフォーム」に掲載中のコラムのウェブ版です。
ワンコとの生活で困るのが、旅行などで長期間お留守番をさせなくてはいけないとき。我が家のワンコがひとりでお留守番できるのは、せいぜい1泊。その1泊さえも、お腹をこわしたり、いじけたりと問題なく過ごせたことはない。
我が家には今年7歳になるオスのワンコがいます。
ワンコと暮らす前はずっと猫を飼っていました。今思えばワンコと違い、猫はとっても楽ちんでした。
2泊しようと3泊しようと、ごはんとお水を用意しておけば、お腹をこわすことも、いじけることもなく、帰ったときにはいつもと変わりなく迎えてくれたものです。
それに比べて1泊のお留守番でも命がけの我が家のワンコ…。
ワンコと猫の違いってなんなのでしょう。
よく「猫は家に付き、犬は人に付く」といわれますが、猫とワンコの両方と暮らしてみて本当にその通りだと、しみじみ感じます。
猫にとってはお家が一番。「お出かけなんて結構です、他のところでお留守番なんてありえません」という顔(そう見えるのですが)をして、家から出ることを頑なに拒否。たとえ飼い主がいなくとも、ひとりで慣れた家で待つのが心地よいのだと目で訴えかけてくる猫。
かたやワンコは「ひとりでお留守番なんて耐えられません。お出かけするなら連れてって」という顔(そう見えるのですが)で必死にアピール。
我が家のワンコに限るのかもしれませんが、ひとりでいるよりは「誰でもいいから一緒にいたい」というオーラを、これでもかというくらいに振りまきます。
長期旅行に出かけるときには友人のお宅に預かってもらうことが多い我が家のワンコ。
そこでの彼の行動を聞いてびっくり。
おばあちゃんと一緒に朝の5時半に起床、食事の後は軽くお散歩して、おばあちゃんと一緒にお昼寝し、夕飯を食べてからまた軽くお散歩。
そして夜の11 時半になると自分からハウスに入り、朝までぐっすり寝ているという「素晴らしく良い子!」なのだそうです。
我が家では、食事のときは上のトッピングだけを食べてごはんを残す。夜は何時になっても私が寝るまで絶対に寝ない。
夜中にこっそりと起きてリビングのソファの脚にマーキングしてから、また寝る。
この違いってなんなのでしょう。
ある時、旅行の帰りが遅くなり夜の11時ごろに大急ぎで迎えに行くと…すでにご就寝だった彼は寝ぼけ顔。「ボク帰りたくない」といわんばかりの態度です。もちろん無理やり連れ帰りましたが、飼い主としては、とても切なく寂しい気持ちになったのは言うまでもありません。
犬は人に付く…の「人」って、飼い主とは限らないのでしょうか。
作家・エッセイストの千石涼太郎さんのエッセイ
救急救命士で救急医療に従事したのち、カイロプラクティックを学び、開院した経緯をもつ院長が綴る健康コラム
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