リフォーム・リノベーション専門雑誌「プランドゥリフォーム」に掲載中のコラムのウェブ版です。
我が家に来た時から、お兄ちゃんワンコと一緒に暮らしてきた弟ワンコ。ひとりになって「どうなるのだろう…」と心配していたが、ありがたいことに大きな変化もなく、いつもどおりに暮らしてくれている。
いつかは別れがくるとわかっていても、やはり別れは寂しく悲しい。
ああすればよかった、こうすればよかった…と後悔の波が、これでもかこれでもかと押し寄せては引いていく、そんな一年を過ごしてきた。昔と違って、今は携帯電話があるので、たくさんの写真や動画でいつでもお兄ちゃんワンコに会うことができる。文明の力に感謝だ。
お兄ちゃんワンコと暮らす前、長年連れ添った愛猫がいたが、当時はアナログ時代。プリントした写真とデジタルカメラで撮った写真がパソコンの中にあるだけで、枚数もぐっと少なく、インターネット時代の今との大きな差を感じる。
自分の子供の頃の写真といえば、白黒(途中からカラー)で枚数も多くないし、動画なんて一本もないけれど、イマドキの子供たちは生まれた時から、たくさんの写真や動画を残すことができて、ちょっと羨ましかったりもする。
と、気がついた。お兄ちゃんワンコが旅立ってから、弟ワンコの写真を撮らなくなっていたのだ。2匹が一緒にいるのが普通の光景だったから、違和感があって、シャッターを押す指を自然とロックしてしまっていたのかもしれない。
ひと回り大きくなった弟ワンコとの暮らしも2年目。そろそろ、綺麗な花をバックに笑顔で写真を撮ってみよう。お兄ちゃんワンコもきっとお空から、笑って見ていてくれているだろうから。
作家・エッセイストの千石涼太郎さんのエッセイ
救急救命士で救急医療に従事したのち、カイロプラクティックを学び、開院した経緯をもつ院長が綴る健康コラム
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