リフォーム・リノベーション専門雑誌「プランドゥリフォーム」に掲載中のコラムのウェブ版です。
なんとなーく歪んでるなぁとかバランスが悪いなぁと、ご自分で感じる方もいらっしゃると思いますが、どこがどう崩れているのかを知っている方はきっと少ないでしょう…。
家でもそうだと思いますが、柱や梁が曲がったり、組み方が悪いと見た目はもちろん、安全性や、機能面にも不安が残りますよね。
人間だってそうなのです。姿勢、つまり骨格バランスが悪いと美しくないし、痛みや身体の不具合などさまざまな問題が起こってきます。今日は、それを自分で解消し、リフォームしていく簡単なコツをお話しますね!
誰にでも通じる基本的なことなので、ぜひ家のリフォームと一緒にやってみてください!
その前に、カイロプラクティックについて簡単にご説明しますね。カイロプラクティックは、アメリカをはじめとする海外では健康維持や痛みの改善のために多くの方が利用されている「科学的」な治療法です。整体や気功などと違い、しっかりとした科学的理論の元に行われる「医療」として世界では根付いているんですよ。安全な方法で、骨格のバランスと神経の調整を手技で行っていくので、痛みや動きの解消だけではなく、姿勢などの見た目も改善していきます。
私はカイロプラクティックとその理論を応用し、身体に正しく効くエクササイズ指導も行っていますのでご安心ください。
では、早速本題に入りましょう!
エクササイズと聞いて「座るだけか!?」とちょっと拍子抜けされた方も多いでしょうね。
ですが、この「座る」という運動(立派な運動なんですよ)実は身体の大切な筋肉をほどよく使っているのです。「座る」という「運動」実は背骨を立てるために脊柱起立筋群という、背骨を支える筋肉達が頑張って働いているのです。
座る時間の長い方や、家でリラックスをしてテレビを見ているとき、ほとんどの方が写真①のように背中を丸めていることが多いのでなないでしょうか? 実はこの姿勢、楽に感じているだけで身体には大きな負担がかかっているのです。これには、大きく分けて2つの理由があります。
一つめは、背中の筋肉が伸ばされていること。筋肉は血液により酸素や栄養が運ばれ、老廃物を排出しますが、背中の脊柱起立筋群が引っ張られた状態になるため血の巡りが制限されます。
皮膚を引っ張ると白くなり血液がいかないですよね。筋肉が引っ張られ続けると、簡単にいうと低酸素になってしまうんです。
二つめは、背骨を上手に立てられないため、実は重力に押しつぶされていること。背骨は身体の大きな柱です。
柱がグニョグニョだと家も押しつぶされて、いつかは壊れてしまいます。
人間でいうと、その壊れるとは…そうです! 老化を早めていることになるのです! 高齢になると背が縮みますもんね。さらには、背骨の間にある椎間板。神経が押しつぶされるので、家でいうと電気の配線も圧迫された状態です。これだと漏電してしまいますね。内臓も押しつぶされてしまい、胃腸障害などが出てくる可能性があるのです。
「座る」というこの運動、しっかりとできていないと立つことや歩くこと、他の運動の動作も上手にできません。よくない運動はさらに身体のバランスを崩していきます。その悪いバランスでまた背中を丸めて座る…また運動…、どんどん悪循環にはまっていくのです。
運動は続けていくことで効果が出てきます。家と違い人間は生き物ですので、簡単にリフォームできませんが、しっかりと行うとその分効果が出てきます!
正しい姿勢をとることで、身体が鍛えられ、自律神経の状態も安定するため、日常もエネルギッシュに過ごせますよ。
この正しい姿勢で、痛みや違和感が出る方は、ぜひお近くの専門家に相談してみてください!
痛みは身体からのサインですから、放置しておくとリフォームしにくくなりますよ。
作家・エッセイストの千石涼太郎さんのエッセイ
救急救命士で救急医療に従事したのち、カイロプラクティックを学び、開院した経緯をもつ院長が綴る健康コラム
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